マルチデバイス向けのアプリケーションを作成する上で、重要な項目の 1 つに「アイコン」があります。アイコンはいわば、スマートフォンやデスクトップコンピュータ上で数多く存在するアプリを区別するための特徴的な「アプリの顔」とも言えます。
RAD Studio 12では、IDE内ですべての画面解像度に対応したアイコンを自動的に生成する新機能を導入予定です。ここでは、その機能がどのようなものなのかを一部紹介させていただきます。
まず、マルチデバイスアプリケーションのプロジェクトを作成する必要があります。このブログでは例としてFireMonkeyの「空アプリケーション」のプロジェクトを作成します。
この新しいツールを機能するには、IDEメニューの[プロジェクト] > [オプション] > [アプリケーション] > [アイコン]を選択すると、下図のように[Artwork Generator]ボタンが表示されます。
このメニューには、いくつかのオプションが用意されています。特定のプラットフォーム向けのアイコンを変更または作成、あるいはすべてのアイコンを一度に作成することもできます。
ここでは例として、ドロップダウンメニューから “All Configurations “を選択し、”Artwork Generator “ボタンをクリックして、すべてのプラットフォーム向けにアイコンを作成します。
アイコンのベースとなる PNG 、またはテキストを使用するオプションと、その他の多数のオプションが表示されます。 ここでは”Asset Type”として”Image”を選択し、標準のアイコンに合わせてサイズを調整し、[Next >>]ボタンを押します。
ウィザードの2ページ目では、Android Adaptative Iconの設定が表示されます。アイコンを作成するにはSVGが必要なので、ここではテキストベースのアイコンを作成します。なお、後でこのウィザードのページに戻って、Androidプラットフォーム向けのアイコンのみを生成することもできます。
ウィザードの最後のオプションはSplach Screenです。スプラッシュ画面は、ダークテーマとライトテーマを設定できます。デフォルトのFMXアプリケーションは、スプラッシュ画面の背景がもともと暗いので、ダークテーマとライトテーマは同じ設定になっています。スプラッシュ画面はアイコンをベースにして、背景と画像のサイズを調整できます。FMXアプリケーションのデフォルトアイコンを選択した場合は、下図のような例となります。
ウィザードの“Finish “ボタンを押すと、すべてのアートワークが生成されます。 フォーマットに問題が発生した場合、他のプラットフォームに影響を与えることなく、特定のプラットフォーム向けの画像を再設定することができます。
その場合は、プロジェクトオプションの[アイコン]メニューをもう一度表示し、”All configurations “の代わりに必要な特定のプラットフォームを選択し、Artwork Generatorを再度実行してください。下図は、iOSシミュレータ向けに生成されたアイコンの例です。
生成された画像は、プロジェクトフォルダのサブフォルダにプロジェクト名とともに保存されますのでご注意ください。そのため、もしプロジェクトの名前を変更した場合は、それに応じてサブフォルダの名前を手動で変更する必要があります。
アイコンに関する補足事項:
- Android Adaptive Icons: Android のドキュメントによると、OSのアイコンのフォーマットを標準化するために、Android OS自身がテーマに応じてアイコンを設定する必要があるため、アイコンフォーマットマスクをクリップ、あるいはそれを使用すべきではありません。従って、Android Adaptive Iconsでは形状の値は無視されます。
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※免責事項:このブログ記事で説明しているRAD Studioの将来のバージョンにおける新機能や改善点は、いずれも開発が完了しGA版がリリースされるまでコミットされません。
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