以下のビデオでは、エンバカデロのチーフエバンジェリストであるJim McKeethによって、Delphi 10.4.2を Windows 11 ARM+macOS 12(Monterey) ARMで実行するクリックプレビューを紹介しています。
Delphi 10.4.2では、正式にネイティブARM(Apple Silicon)のターゲットはサポートしていないのですが、Apple M1 MacBook Proに代表されるApple Siliconを搭載したMac PCで利用可能な「Rosetta 2」と呼ばれる機能により、インテル・アーキテクチャ上で動作するように作成されたx86-64ソフトウェアをApple Silicon上で動作させることができます。 (Rosetta 2は、Intelベースのmac用に作成アプリを使用するためのバイナリの自動変換レイヤーです。)
また最近公開されたWindow 11 Insider Programを有効にすると、ARM版のWindows 11がインストールできます。ARM版のWindows 11の新機能として、「ARM64EC」という新しいアプリケーションバイナリインターフェイスが追加されています。これは既存のARM64 ABIとは若干異なり、x64コードとバイナリ互換性があり、呼び出し規則、スタックの使用法、データの配置などはx64の規約に従っています。そのため、Windows 10のARM版では無理でしたが、Windows 11のARM版へアップデートいただくと、Delphiのx64コードのデバッグが可能になりました。
現状では、Delphi 10.4.2は、Windows 11 ARM、macOS 12 ARMどちらも正式にはサポートしていないのですが、上記のRosetta とWindows 11の機能のおかげで、限定的ではありますが、Apple Silicon上でDelphiで作成したアプリを動作させることができます。
なお、Delphiの次期リリース(10.5)では、macOS 64-bit ARM DelphiコンパイラによってネイティブARM(Apple Silicon)の正式サポートを予定しており、Windows 11も正式サポートする予定です。
また10.5の早期のベータアクセスは、アップデートサブスクリプションをご契約いただいているお客様を対象(プレミアムアップデートサブスクリプションのお客様を優先的に)としてベータプログラムが開始されましたら、順次ご案内させていただく予定です。
今後もエンバカデロからのメール、ブログなどでの発表にどうかご注目ください!
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