Author: Shinji Chikugi
この記事は、MARCO CANTUによるDatabase and FireDAC Enhancements in RAD Studio 10.2.3の抄訳です。
私は、Delphi,C++BuilderとRADStudio 10.2.3の更新におけるRADServerの変更とRTLの修正について記事を作成しました。もう一つの注目を集めている範囲として一般的なデータベースのサポート、特にFireDACがあります。以下のリストは特に注目すべき改善点です。Quality Portalのエントリがある場合は、それも示しています。
Table of Contents
FireDACの改善
FireDACは以下のケースについて注力しました。
- FieldKindがftMemoであるフィールドにおける、NULL値とEmpty値の取り扱い。(RSP-19938)
- アイドル状態であるアプリケーションのCPU消費量の減少。(RSP-19881)
- OpenOrExecuteメソッド実行時のRowsAffectedプロパティ値の更新。(RSP-19385)
- HiDPI環境における、ログインダイアログのスケーリングの改善。(RSP-16776)
他にもデベロッパーチームは以下の問題に対処しました。
- 1000文字を超えるパラメータを使用したOracleクエリに関する問題。(RSP-20057)
- パラメータの特定に関する一般的な問題。(RSP-19744)
- PostgreSQLでのDirectExecuteに関する問題。(RSP-19701)
- Linux ApacheモジュールからのMongoDBへのアクセス。(RSP-19908)
- MySQLにて、特定の文字列パラメータを含む場合に” Data too large for variable”例外が発生する件の対処。
FireDACのBatchMoveについても以下の改善が成されています。
- TFDBatchMoveSQLWriterにNULL値が含まれた場合の対応。(RSP-19746)
- OnWriteValueイベントにおける、テキストBLOBのNULL値と空文字列の取り扱い。(RSP-19733)
- TFDBatchMoveDataSetWriterでのテキストBLOBのNULL値と空文字列の取り扱い。(RSP-19732)
- Android と iOS にて、dmAppendUpdateモードのCSVファイルの読み込みの改善。(RSP-19637)
DataSnap の改善
噂に反して、私達は依然としてDataSnapとともに関連するインフラストラクチャーを整理して解決していきます。このリリースでは以下の改善を行っています。
- Apache上のDatasnapサーバーは、メソッド名が “update”で始まらなくてもTJSONObjectパラメーターを含むようにした。
- WebModule.Response.SendResponseのメモリリークを解決。(RSP-20063)
- TDSServerでのOnErrorイベントの不足。(RSP-19661)
- C++ DataSnapウィザードの問題。(RSP-19444)
- プロキシサーバの問題(RSP-18760)
- TCP DataSnapサーバーでOnCreateInstanceイベントとOnDestroyInstanceイベントが処理されたときのメモリリークを解決。
Refind.exeの更新
Refind.exeはコードの移行を支援する検索置換ツールで、{$ IF CompilerVersion}ディレクティブが引き起こす問題を修正しました。(RSP-20025)
このツールは実行形式ファイルで提供され、スクリプトはsamplesフォルダのdatabaseフォルダにあります。
まとめ
これらは10.2.3のデータベースについての機能強化です。
沢山ではなく僅かながらですが、RAD Serverを含めて品質が向上しました。