エンバカデロテクノロジーズは、RAD Studio、Delphi、C++Builder 11.3 Alexandria向けのPatch 1をリリースしました。
このパッチは、RAD Studio 11.3に関するいくつかの問題(RESTリクエストのコンテンツタイプ解析の問題、一部のデータベースイベントのスキップ、IDEおよびデバッガにおけるいくつかのエラー、新しいTBiometricAuthコンポーネントのいくつかのファイルが欠損しているなど)を修正しています。このパッチのインストールは、すべての RAD Studio 11.3 のお客様にお勧めいたします。
アップデートサブスクリプションをご利用のお客様は、GetItパッケージマネージャ経由でのインストール、またはカスタマーポータル(my.embarcadero.com)のダウンロードサイトから入手できます。
このブログでは、Embarcadero Quality Portalで修正された問題の一覧とパッチのインストール方法について説明いたします。
Table of Contents
GetItパッケージマネージャ経由でのインストール
IDE を起動した際 (または次回の ウェルカムページの更新時)、 下図のようにRAD Studio11のウェルカムページ に「パッチが利用可能です」というアイコンが表示されます。
このアイコンを選択(クリック)するか、GetItパッケージマネージャを開いて「Patches and Hotfixes」の項目を選択すると、下図のようにRAD Studio 11.3 Patch 1 1.0 が表示されます。
このパッチは、遅延インストールパッケージとして提供されているため、IDEを終了した後で、実際にインストールが実施される仕組みをとっています。(再起動を促されますが、後回しにしても構いません)。
IDEの終了後、インストールプロセスが開始され、コマンドプロンプト(要 UAC)が表示されます。ダウンロードするパッチのファイルサイズは約325MBありますので、下図のコンソールウィンドウ(IDEがシャットダウンしたときに開く)からのダウンロードには時間がかかります。
パッチをGetIt 経由でダウンロードした場合は、自動的にインストールされ、RAD Studio製品のインストールフォルダ(デフォルトでは、C:¥Program Files (x86)¥Embarcadero¥Studio¥22.0)配下にインストール時のタイムスタンプが記されたフォルダが作成されます。以下はその例です。
C:¥Program Files (x86)¥Embarcadero¥Studio¥22.0¥_patch-backup¥2023-04-12 09.13.53
上記のフォルダ内には置き換えられたファイルのバックアップやインストールログが保管されます。
なお、このパッチでアップデートされたPAServer はリモートコンピュータにインストールする必要がありますので、例えば、PAServer for Windowsを利用する場合は、こちらのドキュメントをご参考いただき、インストールしてください。
手動によるインストール
このパッチは、カスタマーポータル(my.embarcadero.com)からも入手できます。
カスタマーポータルへログインし、上図の一覧からRAD Studio 11.3 Patch 1をダウンロードしてください。(ダウンロード一覧の表示方法がわからない場合は、こちらをご参照ください)
ダウンロードしたPatch.R113.Patch1-20230404.zipファイルを展開すると、下図のようなファイルで構成されています。
11.3 Patch1をインストールするためには、RAD Studio 11.3 IDEを終了し、展開したフォルダ内のpatch.R113.patch1_install.batファイルを実行してください。
または、R113.patch1.zipを手動で展開し、RAD Studioのインストールフォルダ(デフォルトでは、C:¥Program Files (x86)¥Embarcadero¥Studio¥22.0)以下へそれぞれのサブフォルダ(下図を参照)ごと上書きしてください。
(手動で展開する場合は、事前に置き換え対象ファイルをバックアップしておくことをお勧めいたします)
またこのパッチでアップデートされたPAServer はリモートコンピュータにインストールする必要がありますので、GetIt経由でのインストールと同様、ターゲットプラットフォーム上の PAServer をアップデートしてください。
パッチのアンインストール手順
- 1. RAD Studioを終了
- 2a. GetIt経由でインストールしている場合、Catalog Repositoryフォルダ(C:¥Users¥<ログイン名>¥Documents¥Embarcadero¥Studio¥22.0¥CatalogRepository¥11.3Patch-Patch1)フォルダへ移動
- 2b. 手動でインストールしている場合、前節「手動によるダウンロードとインストール」で展開したR113.patch1.zipフォルダを開く
- 3. patch.R113.patch1_uninstall.batファイルを実行
- 4. GetIt経由でインストールしている場合は、GetItパッケージマネージャからを「RAD Studio 11.3 Patch 1 1.0」をアンインストール
ローカルヘルプファイルの更新
GetItの11.3 ローカルヘルプファイル(英語版)のアップデートを公開しています。
http://docs.embarcadero.com/products/rad_studio/
上記のWebサイトの、RAD STUDIO 11.3 Alexandriaの”Offline CHM Help”と”Offline Libraries CHM Help”を参照ください。
※日本語版のオフライン CHM ヘルプとオフライン Libraries ヘルプは、アップデートされておりません。
RAD Studio 11.3 Patch 1で解決されたQuality Portalの問題
- RSP-41180 RESTResponse component does not return content
- RSP-41178 Embarcadero Formulardesigner/VCL
- RSP-41170 IDE AVs on opening project
- RSP-40997 Missing files for TBiometricAuth for iOS simulator ARM64
- RSP-40802 Event OnValidate fails when the DBGrid is full
- RSP-40757 empty REST response
- RSP-40726 Delphi REST API / TRESTRequest broken for OData APIs
- RSP-40601 Error in setting “LSP-Verhalten” options
- RSP-40549 RESTRequest should accept multi part ContentType
またこのパッチでは、エンバカデロ内部で報告されたケースやサポートケースで修正されている以下の問題も含みます。
- Win64 LLDB デバッガで、変数にマウスを置いたときに、マウスヒントに単純なデータ型が表示されない。
- Content-Typeが “application/vnd.retailer.v8+json”の場合、TRESTClient はレスポンスをJSONとして認識しない。
- FireDAC 更新 SQLエディタでSQLを生成したとき、AccessViolationが表示されることがある。
- iOSプラットフォームでC++デバッガがButton->Textを正しく評価しない。
- Android 32ビットおよび64ビットでデバッグすると、IDEが遅くなる。
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