2016年に出版された「OBJECT PASCAL HANDBOOK」の改訂版。最新のDelphi 11 Alexandriaに対応しました。
本書は、エンバカデロでDelphi / RAD Studioプロダクト・マネージャを務めるマルコ・カントゥによる言語解説書です。Delphiプログラミングを行う上で必須知識となるObject Pascal言語の基礎から専門的な内容までを網羅しており、初心者からエキスパートまで必携の書です。
今回の改訂では、より厳密性や分かりやすさに配慮した記述の変更のほか、過去5~6年の間に追加された言語の新機能についても網羅。特にレコード型やインターフェイスに関する新機能について、詳細に解説されています。前版と大きく異なるのは、モバイルプラットフォームにおけるメモリ管理です。ARC(Automatic Reference Counting)が廃止され、すべてのプラットフォームで共通のメモリ管理方式に統一されたため、メモリ管理に関するアプローチについてはチェックしておく必要があるでしょう。
本書の見本PDFは、こちらからご覧いただけます。
OBJECT PASCAL HANDBOOK Delphi 11 Edition
Delphi 11 AlexandriaのためのObject Pascalプログラミング完全ガイド
監訳者 藤井 等
訳者 エンバカデロ・テクノロジーズ
判型 B5変型、664頁
ISBN 978-4-87783-521-7
価格 本体 8,000円(税込 8,800円)
発行日 2022年4月10日(初版第1刷)
目次
第I部 基礎
第1章 Pascalでのコーディング
1.1 コードから始めよう
1.2 構文とコーディングスタイル
1.3 言語キーワード
1.4 プログラムの構造
1.5 コンパイラ指令
第2章 変数とデータ型
2.1 変数と代入
2.2 データ型
2.3 シンプルなユーザー定義データ型
2.4 式と演算子
2.5 日付と時刻
2.6 型キャストと型変換
第3章 言語の文
3.1 単純文と複合文
3.2 if文
3.3 case文
3.4 forループ
3.5 while文とrepeat文
第4章 手続きと関数
4.1 手続きと関数
4.2 パラメータと戻り値
4.3 インライン化
4.4 関数の高度な機能
第5章 配列とレコード
5.1 配列データ型
5.2 レコードデータ型
5.3 メソッド付きレコード
5.4 バリアント
5.5 ポインタとは
5.6 ファイル型とは
第6章 文字列のすべて
6.1 Unicode:世界共通の文字体系
6.2 Char型の再検討
6.3 文字列データ型
6.4 文字列とエンコード
6.5 文字列の他の型
第II部 Object PascalでのOOP
第7章 オブジェクト
7.1 クラスとオブジェクトについて
7.2 オブジェクト参照モデル
7.3 private、protected、public
7.4 Self識別子
7.5 コンストラクタ
7.6 ネストした型とネストした定数
第8章 継承
8.1 既存の型からの継承
8.2 共通の基底クラス
8.3 protectedフィールドとカプセル化
8.4 継承から多態性へ
8.5 抽象メソッドと抽象クラス
8.6 安全な型キャスト演算子
8.7 ビジュアルフォームの継承
第9章 例外の処理
9.1 try-exceptブロック
9.2 finallyブロック
9.3 実際の例外
9.4 グローバル例外処理
9.5 例外とコンストラクタ
9.6 例外の高度な機能
第10章 プロパティとイベント
10.1 プロパティの定義
10.2 publishedアクセス指定子
10.3 イベント駆動型プログラミング
10.4 TDateコンポーネントの作成
10.5 クラスでの列挙サポートの実装
10.6 RADとOOPを混在させる場合の15のヒント
第11章 インターフェイス
11.1 インターフェイスの使用
11.2 高度なインターフェイスの手法
11.3 インターフェイスによるAdapterパターンの実装
第12章 クラスの操作
12.1 クラスメソッドとクラスデータ
12.2 クラスコンストラクタ(およびデストラクタ)
12.3 クラス参照
12.4 クラスとレコードヘルパー
第13章 オブジェクトとメモリ
13.1 グローバルデータ、スタック、ヒープ
13.2 オブジェクト参照モデル
13.3 メモリ管理のTips
13.4 メモリ管理とインターフェイス
13.5 メモリの追跡とチェック
13.6 堅牢なアプリケーションの記述
第III部 高度な機能
第14章 ジェネリクス
14.1 ジェネリックKey-Valueペア
14.2 Object Pascalにおけるジェネリクス
14.3 ジェネリック制約
14.4 既定のジェネリックコンテナ
14.5 ジェネリックインターフェイス
14.6 Object Pascalのスマートポインタ
14.7 ジェネリクスと共変戻り値型
第15章 無名メソッド
15.1 無名メソッドの構文と意味
15.2 ローカル変数の使用
15.3 無名メソッドの舞台裏
15.4 無名メソッドの実際の利用
第16章 リフレクションと属性
16.1 拡張RTTI
16.2 RTTIユニット
16.3 TValue構造体
16.4 属性の使用
16.5 仮想メソッドインターセプタ
16.6 RTTIケーススタディ
第17章 TObjectおよびSystemユニット
17.1 TObjectクラス
17.2 Systemユニット
第18章 その他のコアRTLクラス
18.1 Classesユニット
18.2 最新のファイルアクセス
18.3 文字列および文字列リストの作成
18.4 巨大なランタイムライブラリ
おわりに
付 録
付録A Object Pascalの発展
A.1 WirthのPascal
A.2 Turbo Pascal
A.3 初期のDelphiのObject Pascal
A.4 Object Pascal – CodeGearからエンバカデロまで
A.5 モバイルへの進出
A.6 Delphi 10.x時代
A.7 Delphi 11のリリース
付録B 用語集
Design. Code. Compile. Deploy.
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