「既存のC/SアプリケーションをWebに拡張したい」「Delphiの開発スキルを活かしてWebアプリケーションを構築したい」そんな要望に応えるWeb開発ソリューションを、Delphi / RAD Studio Enterprise以上を購入すると入手できる「Web Component Packキャンペーン」。2020年12月24日までの期間限定で実施中です。
キャンペーンの内容を少し説明すると、対象となるのは以下の4製品。
- Delphi 10.4 Enterprise Web Component Packキャンペーン版
- Delphi 10.4 Architect Web Component Packキャンペーン版
- RAD Studio 10.4 Enterprise Web Component Packキャンペーン版
- RAD Studio 10.4 Architect Web Component Packキャンペーン版
これらは、他のキャンペーン割引との併用はできず、エンバカデロ直販のみの取り扱いですのでご注意ください。
選択できるWeb開発ソリューションとは?
このキャンペーンで製品を購入すると、以下の3つのRAD Studio開発者向けWeb開発ソリューションの中から、1製品を選択することができます。
- TMS Web Core
https://www.tmssoftware.com/site/tmswebcore.asp - uniGUI
http://www.unigui.com/ - IntraWeb
https://www.atozed.com/intraweb/
それぞれの製品は、いずれもRAD StudioのIDEでビジュアル操作によってWebアプリケーションを構築できるという共通の特徴があります。しかし実装の仕方は微妙に違います。
いずれの製品も、独自のコンポーネントが用意されており、Webアプリケーション用には、通常のVCLビジュアルコンポーネントは使えません。ただし、いずれもVCLで提供している機能に類似したコンポーネントを用意しているため、VCL開発者であれば比較的容易にこれらのコンポーネントを使いこなすことができます。
作成したアプリケーションがどのようにWebアプリケーションとして実装されるのかも注目すべきポイントです。TMS Web CoreとuniGUIは、構築したアプリケーションがHTML5とJavaScriptによって構成されるため、配置上の柔軟性も高まります。ちなみに、uniGUIは、Sencha Ext JSを内部で利用しており、Delphiのスキルを用いて、実質的にSenchaアプリケーションを構築していることになります。
もうひとつ違いが出るのは、データアクセスの方式です。uniGUIとIntraWebは、Delphiが提供するデータアクセスの方式を利用できます。つまり、FireDACなどのデータアクセスコンポーネントを利用できるため、既存のデータアクセスロジックを再利用できます。
TMS Web Coreは、REST APIを利用できます。これはSenchaと同じ方式ですが、逆にDelphiに限らず多様なデータソースが利用できる点ではむしろメリットかもしれません。
既存のVCLデザインが利用できるかについてですが、いずれの製品に対しても、サードパーティツールによるコンバートが可能です。ただ、WebアプリケーションとしてのUIの妥当性については検討が必要になりますね。
選択可能なWebソリューションの比較
TMS Web Core | uniGUI | IntraWeb | |
---|---|---|---|
使用するIDE/フォームデザイナ | RAD Studio IDE | RAD Studio IDE | RAD Studio IDE |
使用する言語 | Object Pascal | Object Pascal *1 | Object Pascal *1 |
ビジュアルコンポーネント | TWebEdit、TWebButton、TWebDBGridなど60種類以上の専用コンポーネント | TUniEdit、TUniButton、TUniDBGridなど60種類以上の専用コンポーネント | TIWEdit、TIWButton、TIWGridなど30種類以上の専用コンポーネント |
非ビジュアルコンポーネント | TWebTimer、TWebBluetooth、TWebLocalStorageなど15種類以上の専用コンポーネント | VCLと同様の非ビジュアルコンポーネントを利用可 | VCLと同様の非ビジュアルコンポーネントを利用可 |
データアクセス | REST APIを利用*2 | FireDACなどDelphiのデータアクセス機能を利用可能 | FireDACなどDelphiのデータアクセス機能を利用可能 |
ページの生成 | クライアントサイド | クライアントサイド | サーバーサイド |
*1 uniGUIおよびIntraWebは、C++による開発もサポートしています。C++言語を使用するには、RAD Studioを購入してください。
*2 Enterprise版以上に含まれるRAD Serverを用いれば、FireDACによるデータアクセス機能を利用したWeb APIを構築できます。
最後に、以下のビデオを紹介しておきます。今回の対象製品を比較したものです。