大変お待たせいたしました!
こちらのブログで旧Quality Portal(https://quality.embarcadero.com/)からのマイグレーションを予定しているとご案内しておりましたが、新しいQuality Portalがようやく稼働し、現在 ご利用いただくことができます。
本ブログでは、新しいQuality Portalへのサインアップやチケットの作成方法等について解説いたします。
なお、新しいQuality Portalは、旧Quality Portalとは基本的に互換性はありません。
- 過去のRSPケースの閲覧/検索ができない
- 新しいQuality Portal向けのアカウント作成が必要
- 旧Quality Portalとは、フィルタオプションやUIが異なる
などの相違点がございますので、どうかご注意ください。
Table of Contents
Embarcadero Quality Portalとは?
Quality Portal(QPとも呼ぶ)は、ユーザーコミュニティが「リクエストチケット」を入力できる専用のWebサイトです。これらのチケットには、バグレポート、提案、変更要求など、いくつかの形式が用意されています。お客様自身が自分にとって重要な問題を見つけた場合、Quality Portalを通じてバグレポート、提案、変更要求などのチケットを作成することができます。作成したチケットは、Embarcadero開発チーム、そしてエンバカデロの開発ツールを利用している他のお客様との間で情報を共有することができます。
アップデートサブスクリプションが有効なお客様で、Delphi/C++Builderを含むRAD Studio 製品に関する問い合わせが必要な場合は、Embarcaderoのサポートチームへお問合せください。Quality Portalへレポートを投稿しても、直接サポートを受けられるわけではございませんので、どうかその点は区別してご理解ください。
新しいEmbarcadero Quality Portal(QP)はどこで利用できますか?
新しいQuality PortalのWebサイトは、以下のURLへアクセスすると、ログイン/サインアップのページにリダイレクトされます。
https://embt.atlassian.net/servicedesk/customer/portals
新しいEmbarcadero Quality Portalにサインアップするには?
旧Quality Portalでは、お持ちのEDNアカウントによってログインすることができましたが、新しいQuality Portalへログインするためには、EDNアカウントとは別に新しくアカウントを作成いただく必要があります。
新しいメールアドレスを入力すると、パスワードを入力してサインアップするよう要求されます。
“Next “ボタンをクリックすると、初回は”sign up with a password “と表示される場合があり、入力されたemailアドレス宛てにサインアップを行うためのリンクが記載されたメールが送信されます。
以下のような内容のメールがお客様のe-mailアドレス宛に届きます。
リンクをクリックすると、フルネームとパスワードを入力するページが表示されます。
注釈: 別のサインアッププロセスも用意されております。その方法では、エンバカデロからお送りする招待メールに記載されてるリンクに従っていただければ良く、上記の手順は必要ありません。
新しいEmbarcadero Quality Portal(QP)の使用方法は?
「ヘルプリソースの検索」は現在アクティブではありませんので、無視してください。
新しい Embarcadero Quality Portal(QP) では、新しい機能のリクエスト、バグレポート、ドキュメントの問題の報告を行うためのリンクがあります。 右上には、「Requests」というリンクがあり、お客様や他のエンバカデロのお客様が新しい Embarcadero Quality Portalで作成した既存のチケットレポートを参照することができます。
さらにアカウント情報があり、”Profile”メニューを選択することで、表示する名前、パスワード、言語とタイムゾーンの設定が変更できます。
新しいEmbarcadero Quality Portal(QP)でチケットを作成するには?
新しいEmbarcadero Quality Portalでは、”New Feature”、“Bug”、”Documentation Bug”の3つのタイプのチケットレポートを作成することができ、いずれのタイプのチケットの作成も非常によく似ています。
ここでは、“Bug”を選択し、バグレポートのフォームの入力に必要な項目に関して説明させていただきます。
下図はバグレポートのフォームの例です。
Summary
バグレポートのSummaryの項目には、できるだけ簡潔、かつ説明的な要約文を記述してください。
例えば、「TButtonが動作しない」というタイトルは抽象的で、必要な情報が十分に含まれていないため適切ではありません。これを「[Android] TButtonをダブルタップで呼び出すとエラーが発生する」のように記述することで、より具体的で、どういう状況で発生するエラーなのか理解できるため、適切なタイトルとなります。
良いSummary(タイトル)の文章は、何が起こっているのかを迅速に特定でき、同じレポートが重複する問題を減らすことができます。
Components
Componentの項目では、このバグの影響を受けるのは、ソフトウェアのどの部分に該当するのか、そのカテゴリを選択します。(複数選択可)
- 3rd Party
- CompilerC++
- CompilerDelphi
- Data
- Debugger
- Demos
- FireMonkey
- Help and Doc
- IDE
- Install
- Linker
- RTLC++
- RTLDelphi
- Translation
- VCL
注意: 選択できる項目は、旧QPで使用されていたものと若干異なります。
Affects Versions
報告を行う製品のバージョンを選択してください。選択できるリストは10.1 Berlin以降のバージョンが対象で、複数のバージョンの選択も可能です。
注意: 10.1 Berlinよりも前のバージョンは選択できません。
Build No
報告を行う製品のビルド番号を入力します。ビルド番号は、IDEメニューの[ヘルプ]-[バージョン情報]画面でビルド番号(バージョン)を確認することができます。(例えば、28.0.46141.0937 )
Edition
報告を行う製品のエディションを選択します。(例えば、Professional)
もし問題が特定のエディションに依存しない場合は、ALLを選択してください。
Language Version
報告を行う製品の言語を選択します。(例えば、Japanese)
日本語版固有の問題でなければ、Englishを選択してください。
Platform
複数選択可能なフィールドで、どのプラットホームOSで発生している問題か選択してください。
モバイルアプリや特定のプラットフォームのアプリで発生する場合は、Descriptionの項目でも説明いただくことをお勧めいたします。
なお、特定のプラットフォームに依存しない場合は、Allを選択ください。
Description
Descriptionの項目には、バグレポートとして報告すべき情報を記述してください。
(Quality Portalへのレポートは、日本語での報告は可能ですが、お客様のレポートを日本以外の他のお客様と共有できるようにするため、日本語ではなく英語で記述いただくことを推奨いたします)
このフィールドでは、基本的な書式設定、リンク、コードスニペットを含めることができます。画像の添付については、下記のAttachmentをご覧ください。編集中に画像を貼り付けると、フォームに自動的に添付ファイルとして追加されます。
注意: 旧 QP では、説明文に画像を含めることができましたが、Atlassian提供による新しいQPでは、説明文に画像を含めることを許可されておりません。画面ショットは問題を明確にするためにかなり重要なので、Attachment欄に添付ファイルとして追加してください。
Steps
Stepsの項目には、バグを再現する手順や方法を記載します。
(Quality Portalへのレポートは、日本語での報告は可能ですが、お客様のレポートを日本以外の他のお客様と共有できるようにするため、日本語ではなく英語で記述いただくことを推奨いたします)
Stepsは簡潔で読みやすく、バグを再現するためのレシピのように記述してください。できるだけ最小限のステップ数で、バグの再現手順や方法が記載されていることが望ましいです。
注意:エラーメッセージやコールスタックは、Stepsの項目ではなく、Descriptionの項目に記載してください。
例えば、Descriptionには「AndroidデバイスでTButtonをダブルタップして起動すると、次のエラーが発生します。[エラーメッセージ]」と記述し、Stepsには、その問題を再現する方法を記述してください。
Attachment
画像ファイル、プロジェクトコード、問題を説明するドキュメント(例えば、pdfや.xlsなど)、動画ファイル等、複数のファイルを添付することができます。
Share With
新しいQPでサインアップいただいたお客様のアカウントは、デフォルトで共有設定が有効になっています。共有設定が有効になっている場合、同じ設定を行っている他のお客様からバグケースのコメントの閲覧や書き込みが行えます。この設定は、旧QPでは唯一のオプションでした。
もしコードや画面ショットをEmbarcadero および品質保証チームのみと情報を共有し、他のお客様へ共有したくない場合は、Shareフィールドを「No one」に選択できます。
ここでは、バグレポートの例にご説明いたしましたが、他の2つのフォーム(”New Feature”と”Documentation Bug”)には、同じフィールドのサブセットがあります。
新しいEmbarder Quality Portal(QP)で既存のチケットを閲覧するには?
一度チケットをポストすると、報告された状態の問題、内部で検証され現在オープン状態になっている問題、解決された問題など、すべてのレポートをさかのぼって閲覧することができます。
アカウント設定によって、他のエンバカデロのお客様のレポートを参照することもできます。またお客様が投稿したレポートを閲覧できるように他のお客様の追加や、その逆として自分が他のお客様が投稿したレポートを閲覧できるように依頼することができます。
ページ上部のツールバーでは、ステータス、作成者、リクエストタイプによるフィルタリングが可能です。このページを開いたときに、利用可能なチケットがすべて表示されるわけではありません。
[Status]フィールドですべての選択をクリアすると、フィルタリングが無効になり、すべてのレポートが表示されます。リクエストタイプも同じで、選択なしはすべてのリクエストタイプを意味します。作成者のフィルタについては、代わりに特定の「すべて」オプションがあります。
重要: アカウントを作成後、既存のチケット(ケース)が閲覧できるようになる迄、しばらくお時間がかかります。
新しいEmbarcadero Quality Portal(QP)で既存のチケットにコメントするには?
自分が報告したチケット、または他のお客様が報告したチケットを選択すると、コメントを追加することができます。コメントには添付ファイルも含まれている場合があります。チケットを報告しても、元のタイトルや説明を編集したり、ステータスを変更したりすることはできません。タイトルが正しくない場合は、コメントを残してください。
新しいEmbarcadero Quality Portal(QP) – FAQ
Q1: 旧Quality PortalのRSPケースに対するコメントはできますか?
A1: いいえ。現在 旧Quality Portalのケースは読み取り専用になっていますので、既存のRSPケースの閲覧や検索は可能ですが、新規ケースの投稿や既存のRSPケースに対してコメントを追加することはできません。新しい問題や要望の投稿は、新しいQuality Portalで新規チケットを作成してください。
Q2: 新しいQuality Portalで旧Quality PortalのRSPケースレポートを閲覧することはできますか?
A2: いいえ。エンバカデロ内部のシステムでは同期されており、両方を参照していますが、外部システム側で新旧Quality Portalをリンクさせる方法は今のところありません。そのため、過去のRSPケースを閲覧したい場合は、旧Quality Portal(https://quality.embarcadero.com/)へアクセスしてください。
Q3: 旧Quality Portalに慣れていたのに、なぜ変えたのですか?
A3: 課題追跡ソフトウェアのサービスプロバイダである 「Atlassian」 は、旧Quality Portalのような一部のシステムを非推奨とし、サポートを終了しました。この新しいQuality Portalは、Atlassianが提供する最新のチケット管理ツール製品の動作仕様に基づいています。
Q4: 新しい Quality Portalは古いサーバーで動作しているの? そして、どれくらい信頼できますか?
A4:この新しいQuality Portalは、Atlassianのクラウドベースのインフラストラクチャを使用しています。堅牢であり、初期の使用状況ではかなり高速であることが示されています。