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RAD Studio 12.2の新機能: コーディングに集中するためのフォーカス モード

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RAD Studio 12.2には、優れた生産性向上機能であるフォーカス モード (別名「禅モード」) が搭載されています。

数ヶ月前にRAD Studio 12.1をリリースした際は、分割エディタビューを初めて搭載しました。これは、2000年代半ばに採用された完全なドッキングデザイン以来のIDEにおける最も抜本的な変更でした。そのドッキング デザインでは、メインウィンドウの中央に多くのタブを持つ単一のエディタが配置されていましたが、分割エディタの導入により、メインウィンドウやその他の新しいウィンドウ(セカンダリモニタ向けなど)に好きなだけ多くのエディタを追加できるようになりました。

コードを並べて表示するためにエディタの列を作成するのが一般的ですが、非常に柔軟性が高く、あらゆるレイアウトを自由に配置できます。

このテクノロジーにより、エディタを柔軟に扱えるようになったことで、RAD Studio 12.2ではさらに優れた機能が追加されました。フォーカスモードです。IDEは、ほぼすべてのUIを非表示にしてコードエディタのみを残すモードで、集中した「ゾーン内」のコーディング セッションを目的としています。

フォーカスモードでは、メニューバーもタイトルバーもツールバーもドックされたウィンドウも表示されません。エディタ自体のさまざまな機能もオフにすることができます。

フォーカスモードの目標は、コーディングが邪魔されず、集中できること

フォーカスモードにアクセスするには、Ctrl+Alt+Z を押すか、エディタタブを右クリックして「フォーカスモード」をクリックしてください。

高度なフォーカスモード

しかし、フォーカスモードは単なるコードエディタではありません。分割エディタビューにも対応しています。下図はフォーカスモードで2つの分割エディタを並べて表示した合成画像です。ライトモードとダークモードの両方に対応しています。

現在、12.2では、コードを書くときに縦に長い列が必要になる他のツールに倣い、この機能を縦の列に制限しています。また、列の最小幅も設定しており、新しい列を追加するとエディタが小さくなりすぎて使いにくくなる場合は、列の追加は有効になりません。このパターンが役に立つかどうか、ぜひフィードバックをお寄せください。

各フォーカスモードエディタの上部には、ビューを分割したり、ユニットを開いたり(開いているユニット数よりも多くのユニットを追加する方法)するためのボタンがいくつか用意されています。

デフォルトでは、フォーカスモードは1つのファイルを含む 1 つのエディタで開きますが、開いたときにすべてのタブを一緒に表示するように設定することもできます。 設定は、[ツール] > [オプション] > [エディター] > [フォーカス モード] で、[フォーカスモードですべてのタブをクローン] チェックボックスをオンにしてください。

最後に、フォーカスモードでは、IDE にはエディタしか表示されないので、作業を妨げられることがなくコーディングに集中することができます。これにはデバッグ時には便利ですが、コーディング時には必ずしも便利ではない(例えば、青いドットやブレークポイントの表示をオフにできる機能も含まれています。

フォーカス モードは今後のバージョンでは、オフにできる項目をさらに追加することを検討しています。これによりフォーカス モードは、必要に応じて表示する項目を最小限に設定できるようになるため、「コードのみ」という側面をさらに強調し、よりコーディングに集中できることを目指します。ここでのフィードバックがあれば、ここ数年の間に IDE に対して行ったその他の改善点も含めて機能リクエストをお寄せください。

気が散らないコーディング

気を散らすことなく文章を書くことは、多くのクリエイティブな分野で一般的です。テキスト領域のみを提供し、余分な UI をできるだけ少なくすることに重点を置いたミニマルテキスト向けのエディタが世の中には複数存在します。IDEでも同様です。実際、RAD Studioは、おそらく他のすべてのアプリよりもずっと前から、非常に似たようなことを長年にわたって行ってきました。例えば、タブをダブルクリックすることで「フルスクリーン」にでき、ツールバーを除くすべてのスペースを占めることができるという、非常に似たようなことを行っています。

その意味で、フォーカスモードの主な改善点は、その前身の機能と比較して、デフォルトでコードを中央に配置すること(ワイドスクリーンでは重要)と、以前よりもさらに多くのUIを非表示にすることです。さらに、もちろん、IDEでサポートされているため、分割エディタを統合しています。フォーカスモードは、エンバカデロがすでに採用したアプローチを再検討して改善したもので、はるかに洗練され、モダンになり、そして気を散らされることが少なくなったため、さらに便利になっています。

邪魔されずに文章を書くには、それなりの環境が必要です。このブログの筆者は記事や本を書くときは、 「Scrivener」 という IDE に非常に似たソフトウェアを使用しています。サイドバー、ツールバー、整理やコンパイルのための多くの機能があります。しかし、時にはダークモードとフルスクリーンにして、自分と自分の文章だけに集中したいと思うこともあります。コーディングも同様です。構造、ファイル、プロパティなどを表示するドッキングパネルの場所があり、(例えば、ブレークポイント、80文字マーカー等)コードに関する多くの便利な情報を表示するエディタの場所もあります。しかし時には、余計なものをすべてオフにして、コードだけを見て、腰を据えてタイピングし、画面に集中したいと思うこともあるでしょう。

それがまさに「フォーカスモード」です。

RAD Studio 12.2で新しく導入されたフォーカスモードにより、これまで以上にお客様の生産性が向上することを期待しております。

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