RAD Studio 12.2では、Delphi Language Server Protocol(LSP)に注目すべき改善がいくつか導入され、大規模なコードベースを扱う開発者の作業がより簡単になりました。最大のアップデートの1つは、DelphiLSPエンジンの64-bitバージョンで、これによりメモリ制限がなくなり、大規模なプロジェクトでもよりスムーズなパフォーマンスが実現します。
64-bit LSP:メモリの制限が解消
DelphiLSPエンジンの64-bitバージョンは、32-bitエンジンのメモリ制約なしに大規模なプロジェクトを処理できるように設計されています。 大規模なアプリケーションでパフォーマンスの低下やクラッシュを経験したことがある場合、この新バージョンは画期的です。 IDEで簡単に有効化でき、CodeInsightをよりスムーズに利用できます。
CodeInsightの品質向上
64-bitへのアップグレードに加えて、DelphiLSP エンジンでは、コーディングをより直感的にするためのいくつかの改善が行われています。
- シンボルのヒント:ヒントはフィールドを含むクラスインターフェース内のほとんどのシンボルで機能するようになり、クラスメンバーに関する情報にすばやくアクセスできるようになりました。
- ローカル定数と変数:ローカル定数と変数にカーソルを合わせると、その定義が表示されるようになり、コードを離れることなく値を追跡しやすくなりました。
- 前方型宣言:エンジンは、前方型宣言をより多くのケースで解決できるようになり、エラーが減り、コード ナビゲーションが改善されました。
まとめ
新しい64-bit DelphiLSPエンジンと強化されたCodeInsight機能は、非常に大規模なアプリケーションを対象としています。そのため、RAD Studio(Delphi)のEnterpriseまたはArchitectエディションに搭載されています。大規模なコードベースのパフォーマンスが向上し、シンボル処理がより賢くなったことで、これらのアップデートはワークフローの合理化と、クリーンで効率的なコードの維持に役立ちます。