Microsoft Officeオートメーションは、オートメーションをサポートする開発ツールにMS Officeのオブジェクトを公開するために使用される、Component Object Model(COM)の機能です。 例えば、Microsoft Excelでは、ワークブック、ワークシート、チャート、セルを公開できます。Microsoft Wordでは、アプリケーション、ドキュメント、選択範囲などのオブジェクトを公開できます。これらの公開オブジェクトを用いれば、ユーザーが介入することなく、他のアプリケーションからExcelやWordのデータをプログラミングによって操作できます。
Office Component Suiteは、Microsoft ExcelとMicrosoft Wordのオートメーション機能を、DelphiおよびC++Builderから直接利用可能にするコンポーネントセットです。Office Component Suiteを用いれば、ExcelスプレッドシートやWordドキュメントを容易に読み出し、更新、操作することができます。Office Component Suiteは、WinSoftによって開発されています。
インストール
Office Component Suiteは、実行形式のインストールファイルによって提供されています。ドキュメントや数多くのサンプルプロジェクト、そしてもちろんコンポーネント自身も含まれます。
インストーラをダウンロードしたら、指示に従ってインストールを実行します。インストールが完了すると、 Office Component Suiteは、パレット上に登録されたいくつかのコンポーネントとして利用可能になります。インストール手順については、以下のビデオをご覧ください。
使い方
Office Component Suiteは、ExcelおよびWordファイルの読み込み、更新、保存に必要なすべてのメソッドを用意しています。これらのコンポーネントでは、数百のメソッドやプロパティが利用できます。WinSoftは、完全なヘルプファイルと40以上のサンプルプロジェクトを提供しています。
以下のビデオでは、Excelで頻繁に使用するタスクであるレポートの生成が、いかに簡単に行えるかを紹介しています。プロフェッショナルレポートには、通常、グラフや見やすいように書式化されたセルがあります。こうした作業は、Office Component Suiteが得意とするところです。テンプレートを開き(ここでは事前に作成されたレポートを使っています)、必要なデータをすべて更新し、新しいレポートとして保存します。すべてはプログラム上で実行でき、オリジナルテンプレートのレイアウト、式、チャートなどはすべて保持されます。ぜひ、ビデオをご覧ください。
ヒント: ExcelApplication.visible:=false と設定しておくと、Excelウィンドウがフォーカスされユーザーの注意を引いてしまうことを抑止できます。
- 対応製品: Delphi、C++Builder
- 稼働環境: Windows 32-bit、Windows 64-bit
- 無料のトライアル版あり
- 登録バージョンにはソースコードが含まれます
- アプリケーション配布に費用はかかりません(配布ロイヤリティフリー)
- 48のサンプルプロジェクトが含まれます
- Microsoft ExcelまたはMicrosoft Wordが必要です
Office Component Suiteは、WinSoft社の製品です。この記事に記載された機能を利用するには、WinSoft社のサイトからOffice Component Suiteを購入する必要があります。Office Component Suiteに関するサポートは、WinSoft社によって提供されます。