2020年5月のGMアップデート – 10.4でビジネスを再開！

10.4でビジネスを再開！

世界各国では現在、慎重にビジネスの再開を進めています。パンデミックは世界中の経済とビジネスに打撃を与えました。しかし、IT部門は将来の発展に向けて、現状に耐えうる位置付けにあるポジションのひとつです。企業が仮想世界に対応するべくデジタル化を推進するため、開発者は多忙になっていくことでしょう。構築しなければならないアプリケーションは、まだ数多くあります。ローコードソリューションやミッドコードソリューションは、増大するこの需要に対応するために必要不可欠になっています。Delphiは、ミッドコードソリューションの元祖であると言って過言ではありません。今日でも、ネイティブアプリケーション開発において、最も生産的かつハイパフォーマンスな代替手段を提供します。ぜひ、新バージョン10.4を活用してより多くの新規アプリケーション構築するための準備を進めてください。

RAD Studio 10.4（Sydney）

新リリースは、ビジネスを再開するのに最も適していると言えます。私たちはまもなく、正式に10.4（Sydney）をリリースします。MVP、テクノロジーパートナー、アップデートサブスクリプション加入ユーザーの皆さんを対象とした幅広いベータプログラムでは、コミュニティの熱い支持を得ています。バージョン10.4には、1,000を超える品質の改善と機能強化が含まれます。これらの改善や強化は、言語機能の拡張から、High DPIサポート、重要なさまざまなバグの修正に及びます。Sarinaのブログでその詳細をリストアップしていますので、ここでは省略します。VCLが、ハイパフォーマンスWindowsアプリケーション構築のベストソリューションであることを引き続き確実にするため、さらに磨きをかけています。Windows 10は驚異的な結果を残しています。多くのユースケースで、Webはまだネイティブアプリケーションの要求を満たすには不十分であると言えます。数か月前、マルコと話したときに、RAD StudioでWindowsアプリケーション開発を行う多くのメリットを明らかにしてくれました。多くの人々にとってモバイルがブームになっているので、デスクトップにはその価値に値する注意が注がれていないように思います。しかし、RAD Studioのバージョン10.4は、それがWindowsアプリケーション開発に最適なプラットフォームとなるに違いないと言える製品なのです。

コミュニティでモバイル開発の占める割合が40%に

エンバカデロのコミュニティには、幅広いユーザー層がいますが、新しいテクノロジーの採用に慎重な傾向にあります。新しいことに挑戦したいと考える人は数多くいますが、圧倒的多数の人がデスクトップソリューションへのフォーカスを継続するとしています。最新のRAD Studio製品調査によれば、お客様の40％が現在、モバイルアプリケーション開発にFireMonkey（FMX）を採用しているとのことです。これはこれまでで最も高いポイントで、非常に喜ばしいことです。バージョン10.4では、FMXについても、いくつもの改良が加えられています。私たちはWindowsにフォーカスしていますが、FMXを進化させ続けるクロスプラットフォームの重要性についても認識しています。そのアイデアや機能は、膨大です。FMXを使用したことがない開発者の皆さんは、それを試す絶好の機会です。FMXで構築された数多くのCOVID対策アプリについても取り上げてきました。結局、開発のスピードと使いやすさが、私たちの強さの秘密なのです。Embarcadero Academyには、FireMonkeyによるモバイルアプリ構築、Delphi CEブートキャンプ、FireMonkey初心者のためのDelphiプログラミングなど、開発を始めるのに最適なコンテンツがあります。各地のパートナーの多くは、複数の言語でこのクラストレーニングを実施することが可能です。もちろん、YouTubeチャンネルにもたくさんのビデオリソースがあります。

InterBaseとC++へのフォーカスを強化する新GMの加入

カイル・ウィーラー（Kyle Wheeler）は、約1年前、人気のVisual Studioプラグイン製品「Visual Assist」を開発しているエンバカデロの姉妹ブランド「Whole Tomato」をリードするべく採用されました。カイルは技術的な経験を有していましたが、開発ツールは新しいものでした。そのため、彼は1年間、開発者のエコシステムについて学びました。そして、Whole Tomatoで期待を上回るパフォーマンスを残しました。最近、カイルはより多くの時間をInterBaseに費やすようにしています。RAD Studioユーザーの間では、InterBaseの採用は多くありません。InterBaseは、組み込みアプリに最適なソリューションの1つです。機能限定版のIBLiteエディションは無料であり、極めてスケーラブルでありながら、非常に手頃な価格で導入できます。InterBaseの適用範囲が広がっていることにぜひ注目ください。特にOEMやVARで使用する場合は、非常にリーズナブルな価格で導入できます。

今四半期から、カイルは、デビッド・ミリントンとWhole Tomatoチームと緊密に連携して、さらにC++に関する取り組みを引き継ぎます。ここ数年、C++について注力を進めてきましたが、それだけでは十分ではないことは認識しています。新しいコンパイラへの移行に際し、品質向上のための重要なステップを進めました。それは予想以上の大きな努力でした。C++がもっとも多く使われているWindows向け開発の品質を維持するため、クロスプラットフォーム向けの作業のいくつかに遅延が発生しました。旧バージョンを使っているお客様が、シームレスに継続的なアップグレードが行えることが重要です。RAD Studio 10.4は、この方向性を実現する大きな一歩となります。C++チームが10.4へのアップデートで、こうした取り組みをスピードアップしてくれると期待しています。ご期待ください。詳細については、カイルとデビッドから報告があると思います。

10.4アップグレードセンター

古いアプリケーションをアップグレードしたいという要望が、日々増加しています。そのいくつかは、数百万行のコードのアップグレードを含む、本当に複雑な作業です。10.2のときに、アップグレードセンターを開設しましたが、ここには、役に立つアップグレード情報が含まれていて、10.4のリリースに伴い、追加の更新を行う予定です。こちらでは、無料の相談も受け付けていますので、ぜひご活用ください。また、こうした取り組みをサポートしてくれるコンサルティングパートナーも数多くいます。Upworkなどのサイトでも、多くのフリーランスの方がこうした作業をサポート可能であるとエントリーしています。単純にプラットフォームを置き換えるだけの作業でさえ、何百万ドルもの費用がかかることがあります。こんなユーザーにフラストレーションを与えるような、お金と時間の無駄遣いをする必要があるでしょうか？RAD Studioを用いれば、より安価でより高いパフォーマンスが得られるのです。

10.4コンテスト：オープンソースプロジェクトを支援

これまで続けてきているクールアプリコンテストやクールアプリセレクションには、多くのすばらしい応募がありました。最近、Delphiによって作られたIDEの数を集計してみました。その結果は非常に興味深く、C++、Python、PHP、SQL、HTMLなど、幅広い言語をカバーしています。これは、多くのエコシステムから、開発者の注目を集めることができる高い可能性を示していると言えるでしょう。その開発プロジェクトの多くはオープンソースなので、私たちのチームでは、オープンソースプロジェクトをDelphiで開発しようとしている開発者の皆さんに関われるような、いくつかのアイデアを検討してきました。BoldやBeacon Fenceなどのコードベースを含め、私たち自身のオープンソース化すべき部分については、いくつかの提案もあります。皆さんも、オープンソース化に適した既存ないしは新規のプロジェクトについての良いアイデアをお持ちかと思います。ぜひ、そのアイデアをもって応募いただき、私たちがサポートすべきことについてお聞かせください。今回は、3件のプロジェクトを選出してスポンサーさせていただきます。詳細は、ジムのブログで紹介しています。

Windows開発の現状とDelphi

David I著の「Windows開発の現状とDelphi」をぜひダウンロードください。Delphiに関する豊富な情報と、Windows開発で必要とされる重要なことがらについて網羅されています。主な内容は以下のとおりです。

• Windows開発の状況
• Delphiを選択する理由
• Windowsアプリケーション開発プロジェクトの種類
• Windows向け開発ツールの比較
• Windows開発者にとってのDelphiの主な機能とメリット
• その他

※本ドキュメントは、現在英語版のみのダウンロードです。