RAD Studioアプリケーションのデプロイとデバッグがかつてないほど簡単になりました。新しいDockerイメージと刷新されたrun.shスクリプトにより、このプロセスは合理化され、より使いやすくなりました。このブログでは、最適化された PAServer Docker ソリューションを紹介し、イメージ サイズの 64%もの大幅な削減など、大幅な改善点に焦点を当てます。
Table of Contents
PAServerとは?
PAServer (Platform Assistant Server) は、RAD Studio、Delphi、C++Builder向けのクロスプラットフォーム開発とデプロイ(配置)を容易にするツールです。リモート コンパイルとデバッグが可能になり、開発者は単一の開発環境からWindows、Linux、macOS、iOS、Androidなどのさまざまなプラットフォーム上のアプリケーションのビルドとデバッグを行うことができます。この統合により開発プロセスが合理化され、ファイル転送やリモートセッションを簡単に管理できるため、効率性と生産性が向上します。
Linux開発にDockerを使う理由とは?
開発にDockerを使用することで、開発プロセスを合理化し、生産性を向上させるいくつかの重要な利点が得られます。Dockerを使用する主な要因は以下の通りです。
- 一貫性と再現性: Docker は、自分のコンピュータから本番環境まで、アプリと環境がどこでも同じように動作することを保証します。
- 孤立と独立: Docker のコンテナ分離により、異なるセットアップを持つ同じアプリの複数のインスタンスを、互いに干渉することなく同じマシン上で実行できます。
- 迅速なセットアップと配置: Docker を使用すると、新しい環境を簡単にセットアップできます。いくつかのコマンドを実行するだけで準備が完了します。
- スケーラビリティとリソース効率: Dockerコンテナは軽量で、仮想マシンよりも少ないリソースの使用量ですみます。つまり、パフォーマンスが向上し、同じハードウェアでより多くのものを実行できます。
- CI/CD 統合: Docker は CI/CD パイプラインと非常に相性が良く、一貫した環境でテスト、ビルド、デプロイメントを自動化し、作業の負担を軽減します。
新機能
- 最適化されたイメージサイズ: ベース Docker イメージが 64% 削減され、ダウンロードの高速化とストレージの使用量削減を実現しました。
- 強化された run.sh スクリプト: 柔軟な構成オプションによりセットアップとデプロイが簡素化されます。
主な特徴
このブログで紹介するDockerイメージとrun.shスクリプトには、RAD Studioアプリケーションの開発とデプロイを容易にするさまざまな機能を提供します。
- カスタマイズ可能なコンテナ名: PAServerコンテナに一意の名前を簡単に割り当て可能
- 柔軟なボリュームマッピング: データ保存を目的としたカスタムパスを指定し、コンパイルされたバイナリにコンピュータから直接アクセスが可能
- バックグラウンド実行: コンテナをデタッチモードで実行するためのオプション
- 構成可能なポート: PAServerを実行するポートのカスタマイズ
- プロダクションモード:プロダクション(本番)モードをオンに切り替え可能
- バージョン: 配置する PAServer のバージョンを指定可能
- パスワードによる保護: カスタムパスワードでPAServerを保護
上記のオプションはすべて新しい run.sh スクリプトに統合されており、便利な –help 引数を通じてすべての情報に簡単にアクセスできます。
新しいイメージとレポコードにアクセスする
新しいイメージは DockerHub で入手でき、run.sh スクリプトと独自のイメージを構築するための残りのコードは GitHub からダウンロードできます。
run.shスクリプトの使用
GitHubからリポジトリをプルし、ターミナルで run.sh を含むディレクトリに移動します。希望するオプションでスクリプトを実行します。
./run.sh [オプション]
オプション一覧
- –name もしくは –n: コンテナ名 , (例, –name=myPAServer).
- –path もしくは -pa: ボリュームマッピングのバインドパス (例, –path=/my/custom/path).
- –detach もしくは -d: コンテナをデタッチモードで実行する(バックグラウンド実行).
- –port もくしは -p: PAServerのポート (例., –port=64211).
- –production もしくは -pr: プロダクションモードの有効化 (true).
- –version もしくは -v: PAServer バージョン (例, –version=latest).
- –password もしくは -pw: PAServerのパスワードの設定 (例, –password=securepass).
- –help もしくは -h: スクリプトのヘルプを参照
例 1:プロダクションモード
[crayon-676870f88744c188752480/]例 2: 特定のバージョンでのデタッチ モード
[crayon-676870f887456507821865/]その他の機能
更新された GitHub リポジトリには、より高度なソリューションを詳しく説明した、まったく新しい詳細な readme が含まれています。新しいスクリプトの代わりに docker run を使用するか、docker compose を使用するか、あるいはDockerfileをカスタマイズして独自のイメージバージョンを作成したりすることは、ほんの一例に過ぎません。