RAD Studio 11 Alexandriaは、多くの製品領域において画期的な機能を提供するリリースでした。High DPI / 4Kディスプレイのサポート、VCLスタイルの設計時サポート、最新プラットフォームをターゲットとしたより強力なコンパイラに至るまで幅広い機能を提供し、RAD Studio 11は、単一コードベースによるマルチプラットフォーム対応を実現する世界初のネイティブアプリ開発プラットフォームとして、新しいベンチマークを設定したのです。
RAD Studio 11のリリース以降、11.1と11.2という2つのアップデートバージョンがリリースされました。次のアップデートバージョン「11.3」は、まもなくリリースされる予定です。すべての機能は、バージョン11をベースとして構築されており、既存機能の強化や、新機能(Delphi iOSシミュレーターなど)の追加などが施されています。
今回、RAD Studioがバージョン11、11.1、11.2と、Alexandriaリリースでどれぐらい進歩してきているかを評価いただけるように、バージョン11以降に含まれるすべての新機能と機能拡張/強化ポイントについて、一覧を作成しました。現在の最新バージョンとなる「11.2」に搭載されたすべての機能については、こちらの機能一覧をダウンロードしてご確認ください。
Table of Contents
統合されたコンパイラとツールチェイン
- macOS ARM 64-bit Delphiコンパイラとツールチェイン(dccosxarm64)
- macOS ARM 64-bit上のiOSシミュレーター向けDelphiコンパイラとツールチェイン(dcciossimarm64)
ライセンス
- ネットワークライセンスにて、旧バージョンのライセンスが利用可能(Delphi 2007 – 10.4、C++Builder 2007 – 10.4)。Delphi 7、C++Builder 6も利用可
- スタンドアロン製品にて、旧バージョンのライセンスが利用可能(Delphi 2007 – 10.4、C++Builder 2007 – 10.4、Delphi 7、およびC++Builder 6)
アプリケーションプラットフォーム、フレームワーク、デザイナ、SDKの統合
- Ubuntu 20.04 LTS、18.04 LTSおよびRed Hat Enterprise v8、WSL2(Windows Subsystem for Linux)向けLinuxサーバーサイドおよびスタンドアロンアプリケーション開発のサポート
- FMX LinuxライブラリによるLinuxクライアントサイドアプリケーション開発のサポート(GetItパッケージマネージャでダウンロード可能)
- Windows 11、Windows 10、Windows 7(SP1+)、Windows Server 2019、2016向け32-bitおよび64-bit Windowsアプリケーション開発のためのFireMonkeyアプリケーションプラットフォーム
- macOS 12 Monterey、11 Big Sur、10.15 Catalinaが稼働するIntelおよびARM CPU(M1)向け64-bit macOSアプリケーション開発のためのFireMonkeyアプリケーションプラットフォーム
- iOS 15および14ネイティブiOSアプリケーション(ARM 64-bit)開発のためのFireMonkeyアプリケーションプラットフォーム
- macOS ARM 64-bit上のDelphi iOSシミュレーターサポート
- Android 12、11、10、Pie (9.0)、Oreo (8.1) 向けネイティブAndroid ARMv7アプリケーション開発のためのFireMonkeyアプリケーションプラットフォーム (*)
- Android 12、11、10、Pie (9.0)、Oreo (8.1) 向けネイティブ64-bit Android ARMv7アプリケーション開発のためのFireMonkeyアプリケーションプラットフォーム (*)
- Windows 11、Windows 10、Windows 7、Windows Server 2019、2016向け32-bit / 64-bitアプリケーション開発のためのVCL(Visual Component Library)
- Windows MSIXパッケージ形式の配置(Microsoft Storeへの配置をサポート)。追加ファイルの管理、MSIXパッケージング、コードサインにプラットフォームSDKの呼び出しを自動化(この機能を利用するには、IDEをWindows 10 Anniversary Update以降で実行)
Windows 7、Windows 10 / 11 API向けMicrosoft Windows SDKのサポート。従来からのWin32/Win64 APIと強化されたWinRT API呼び出しの双方をサポート。Windows App SDK(旧称:Project Reunion)に必要
* Android開発には、Googleが提供するAndroid SDKが必要です。この機能をインストールするには、インターネット接続が必要です。
FMXアプリケーションプラットフォーム(FireMonkey)
- 設計段階で異なるフォームファクターと異なるOS向けのモバイルおよびデスクトップアプリケーションのユーザーインターフェイスをビジュアルに構築できるFireUIマルチデバイスデザイナ
- Windows向けのFireMonkeyでも(ピクセルモデルではなく)すべてのプラットフォームと同じDPモデルを採用。Windows High DPI / 4Kモニタでのアプリケーションレンダリングで劇的な改善
- 従来のIE ActiveXと新しいMicrosoft WebView 2コントロール(ChromiumベースのEdge)の双方をサポートしたWindows向けWebBrowserコンポーネント
- アプリケーションのマネタイズをサポートするiOSおよびAndroid用のアプリ内購入コンポーネント。AndroidではGoogle Play Billing Library Version 4に対応
VCL(Visual Component Library)
- Snap-toヒントとレイアウトガイドラインを搭載しWindowsアプリケーションのビジュアル設計をサポートするVCLフォームデザイナ
- マイクロソフトのChromiumベースのEdge WebView2コンポーネントを統合したTEdgeBrowserコンポーネント。TWebBrowserコンポーネントは、IEとEdgeの双方をサポートするように変更(マイクロソフトのEdge WebView2コンポーネントのリリースバージョンを使用。さらにカスタムキャッシュフォルダーもサポート)。新たに、UserDataFolderとExecutableFolder構成のサポートを改善
- TRichEditコンポーネントをRichEdit 4.1(MSFTEDIT.dll)対応にアップデート。透過性、URL認識、スペルチェック、テキスト属性などの機能も追加
- TMemo、TDBMemo、TGroupBox、TComboBox、TCoolBar、TNumberBoxなど複数のコンポーネントの細かい改善
- TTreeViewでチェックボックスをサポート
- TLabeledEditコンポーネントのデータベース対応版TDBLabeledEditコンポーネント
- JPEG、TIFF、GIF、PNG、BMP、HDフォトイメージトーマットを含むWIC(Windows Imaging Component)のサポート。RAWカメラフォーマット(NRW、 NEF、CRW、CR2、RW2、ARW、SR2、SRF、ORF、PEF、DNGなど)も、メーカーが提供するコードとともにサポート。新たにマルチフレームに対応
- BitBtn、Image、Shape、ScrollBox、Splitter、ButtonedEdit、Tabs、Panels、ActionToolbar、ColorMapなどのAdditionalコンポーネント
- PageControl、ImageList、RichEdit、ProgressBar、DateTimePicker、MonthCalendar、Toolbar、TreeView、ListView などのWindowsコンポーネント
統合されたビルドツールとプロジェクトサポート
- ユニバーサルバイナリの生成を含むIntelおよびARM(M1)向け64-bit macOSプロジェクトのビルドと管理(macOS App StoreサポートとAppleノータライゼーションサポート)
- Android SDKツールで必要とされるEclipse Temurin JDK 11の統合インストール
- プラットフォーム間での配布とデバッグのためのプラットフォームアシスタント。macOSクライアントのアップデート(Delphiのみ)を含む
- プロジェクトやファイルレベルのビルド前/ビルド後コマンド実行設定のためのビルドイベント。セキュリティ警告の改善を含む
最新のC++言語機能と主要なランタイムライブラリ機能
- Win32 C++ Clang拡張コンパイラ(C++17言語サポートを含む)
- Win64 C++ Clang拡張コンパイラ(C++17言語サポートを含む)
- 更新されたWin32およびWin64向けClang拡張コンパイラによってビルドされたC++ランタイムライブラリ(RTL)、Dinkumware STLの2018エディションを含む
- DelphiとC++が混在するプロジェクトをサポートするC++とDelphiコードの相互運用性を改善。Delphi文字列向けのstring_viewサポート、C++/Delphi文字列の直接割り当て、共通Delphi RTL型のための文字列変換メソッド
- Win32、Win64、iOS32、iOS64、Androidプラットフォーム向けに配置サポートを含め、C++BuilderのコンパイラでCMakeプロジェクトのコマンドラインでのビルドをサポート
- DelphiスタイルクラスでのC++スマートポインタの使用(std::make_unique およびstd::make_shared)
- Delphiとの互換性を備えたC++ RTTI。Delphi型におけるtypeid()の使用を含むDelphi型向けに生成されたC++互換RTTIを含む
- Win32およびWin64向けのC++17ヘッダを含むDinkumware STLアップデートエディション
最新のDelphi言語機能と主要なランタイムライブラリ機能
- バイナリリテラルと数字の区切り文字のサポート、AVX instructions(AVX-512)向けインラインアセンブラサポート
- string、char、integerおよび他の序数型、浮動小数点型といった基本型のための定義済みヘルパー。新たにTDateTimeおよびCurrencyデータ型をサポート
- インデックス化されたプロパティとRTLサポートのためのRTTI。オープン配列を用いた呼び出しにも対応
共通のランタイムライブラリ機能
- 32-bitおよび64-bit Windows 向けDelphi / C++ RTL
- macOS 64-bit向けDelphi RTL(IntelおよびARM M1)
- Android API level 32サポートを含むAndroid 向け Delphi / C++ RTL。“AndroidX” ライブラリも新たにサポート
- ネイティブzipファイルサポート(TZipFileでファイルの展開時に進行状況を知ることのできるコールバックを新たに追加、パスワードで Zipファイルを抽出もサポート)。新たにZip64サポートのほか追加機能も搭載
- 正規表現(Regex)ライブラリ、新たにWindowsプラットフォーム向けのPCRE UTF-16サポートを追加。PCREは新たにJITコンパイルを実現し、より高速な正規表現の実行をサポート
- Webエンコーディング/デコーディング(Base64、HTML、URL、Base64URL)のためのSystem.NetEncoding RTLユニット
- HTTPクライアントフレームワークに容易にアクセスできるNetHTTPClientおよびNetHTTPRequestコンポーネント。新たにHTTP / 2プロトコルバージョンをサポート
統合開発環境(IDE)と開発者の生産性サポート
- RAD Studio IDEが新たにHigh-DPIに対応(perMonitor v2 Windows構成を使用)。すべての主要なフォームやパネルがHigh DPI対応のアイコンやツールバーボタンイメージ、くっきりしたIDEおよびエディタフォントでアップデートし、フルHigh-DPIのUXを提供。低DPIの環境でIDEを実行した場合はクラシックモードで起動
- VCLおよびFireMonkey双方のデザイナがHigh-DPIでのアプリケーション設計をフルサポート。VCLデザイナでは互換性を高めるため複数のオプション設定が可能
- スタイルやコントロールごとのスタイル設定を用いたVCLフォームの設計をサポートするVCLフォームデザイナでのVCLスタイルプレビュー(デフォルトで無効化)
- 複数ウィンドウで同じフォームの設計とコード編集を同時に実行。ウィンドウ間でデザイナの移動も可能
- 完全に再設計したVCLベースのウェルカムページ。最近使用したプロジェクト、GetItやYouTubeフィード、パッチ通知など共通で使用する機能にすばやくアクセス可能。ウェルカムページのレイアウトは、高度にカスタマイズ可能
- MarkdownプレビューとVCLベースのHTMLプレビュー(Internet Explorerベースの機能の置き換え)を含むMarkdownドキュメントのIDEサポート
- 新しいFireMonkey設計時ガイドラインとヒント(コンポーネントヒントとポジションヒント)
- 新しいDelphi向けCode Insight実装(Language Server Protocolアーキテクチャをベース)により、コード補完、パラメータ補完、Error Insight、宣言の検索、ツールチップ/Help Insightを提供。インクルードファイルの認識、エージェントプロセスのライフタイム管理の改善や数多くの修正を含む(旧エンジンは削除)
- 新しいHelp Insight実装(カスタマイズ可能なXSLTおよびCSS設定でVCLベースのHTMLビューに表示)
- C++ Code Insight実装(Language Server Protocolアーキテクチャとcqueryがベース)を品質とパフォーマンス面で劇的に改善。11.1.5リリースで提供済の機能に加え、cquery LSPの動作を詳細にカスタマインズ可能に
- 新しいC++コードフォーマッタがC++コードを自動レイアウト。Clang形式の整形にも対応
- Visual Studio Codeおよび他の外部エディタでのDelphi LSP使用をサポート
- 異なるファイルの種類に、カスタマイズ可能なタブのカラー設定が可能になったほか、閉じるボタンのオプション追加など、エディタータブの強化
- スタイル化されたIDEのUI(IDEスタイルとダークスタイルの切り替え/無効化が可能)。10.3では、青基調の新しいライトテーマとアップデートされたダークテーマを搭載。11.2よりカスタムVCLスタイルの使用も可能に
- メッセージビューで問題箇所をよりハイライトするために、コンパイルエラー、メッセージ、ヒントを異なる色で表示(色はカスタマイズ可能)
- アップデートのサポート、日付順ソート、サブスクリプション限定パッケージ、キャッシュイメージ、アップデートされたUIなど、改善されたGetItライブラリマネージャ。言語によるフィルターや、ローカルGetItパッケージ(*)のサポートなどを追加
- GetItアーキテクチャをベースとしたインストーラを提供。インストール時にプラットフォームを選択可能(後で、IDEからツールメニューの「プラットフォームマネージャ」オプションを使ってプラットフォームを追加することも可能)。初期言語選択機能やカスタムカタログリポジトリフォルダなどの新機能を搭載。さらに、インストール時間を削減する並列ダウンロードもサポート、ユーザー操作なくインストールを実行できるサイレントインスールもサポート
- ブロック整形を含むコード整形
- 自動ビルドプロセスにも統合可能なコマンドラインでのコード整形。11 Alexandriaでは、Clang形式の整形をサポート
.clang-format C++コードフォーマッタ構成ファイルをサポート。多くのオープンソースプロジェクト、エンバカデロスタイルなどによりプロジェクトごとのコード整形自動化が可能
* ローカルGetItパッケージの使用には、有効なアップデートサブスクリプションが必要
統合されたデバッガ
- LLDB 9をベースとした新しい C++ Win64デバッガ。UnicodeString、AnsiString、C++文字列型、vectors、dequesなどの複雑なデータ型の評価を可能にするフォーマッタを搭載
- macOS 64-bitアプリケーションのリモートデバッグ(IntelおよびARM)
- iOS 64-bitデバイスのリモートデバッグ
- ARM 64-bit macOS上でのiOSシミュ―レーターでのアプリのデバッグ(LLDBデバッガアーキテクチャがベース)
- Android 64-bitアプリのデバイス上でのデバッグ(DelphiのAndroid 64-bitデバッガは、LLDBデバッガアーキテクチャがベース)
- Linux 64-bitのリモートデバッグ(DelphiのLinux 64-bitデバッガは、LLDBデバッガアーキテクチャがベース)
- 低レベルデバッグ用のCPU表示。11.2から、CPU表示で構文強調表示をサポート
FireDAC マルチデバイスデータアクセスライブラリ
- FireDACのFDMonitorとFDExplorerツールの改善
- 最新のMicrosoft ODBC Driver for SQL Server (version 18) をサポートするFireDAC Microsoft SQL Serverドライバのアップデート
- FireDAC Oracleドライバをアップデート(新たにv 19cとOracleストアドプロシージャ向け128-characterパラメータ名をサポート。前アップデートでは、VARCHAR2、NVARCHAR2、32KまでのRAWデータ型、PL/SQLのネイティブBOOLEAN、64-bit整数と符号なしINT、identity / auto-increment列、クエリー変更通知、暗黙的なROWIDフェッチ、暗黙的な結果、新しい接続モード、ネットワークタイムアウト、トランザクション状態感知と同期を含むv 11g および 12c の新しいAPIをサポート)
- FireDAC Firebirdドライバのアップデート(VendorHomeでドライバを検索。前アップデートでは、バージョン3.0.4およびFirebird embeddedのサポート、ローカルコネクションプロトコル、FB$OUTパッケージ、長いステートメントのサポート、コネクションパラメータにおけるリトル/ビッグエンディアン設定などをサポート、さらにFirebird 4データ型を新たにサポート)
- FireDAC PostgreSQLドライバがバージョン13をサポート(PostgreSQLストアドプロシージャをサポート。前アップデートでは、列の識別、maccaddr8、パスワードの暗号化、コネクションパラメータにおけるリトル/ビッグエンディアン設定などに対応)
RAD Server
- 無料で利用でき限定バンド幅の配布が容易なRAD Server Liteバージョン(組み込みInterBase ToGoデータベースがベース)※ ライセンスキーを別途入手する必要があります(無料)。
- TDataSet(TFDMemTableなど)のJSON経由のサーバーアップロードを単純化する新しいTRESTRequestDataSetAdapterコンポーネント。サーバーサイドではTRESTResponseDataSetAdapterコンポーネントを使用
- RAD Server(EMS)のマルチテナントサポート、テナント設定管理のためのコンソールアプリ(WindowsおよびLinux)
WebBrokerおよびDataSnap多層開発
- WebBrokerのAndroidへの配置サポート
- TDSMethodMapEventイベントをベースとした新しいメカニズムによりREST URIを構成可能
同梱されているデータベース
- InterBase 2020 Developer Edition – ユーザー数最大20名、論理的な接続数最大80までのリモート接続
- 無制限配布ライセンスつきのIBLite 2020 for Windows、iOS、Android
- 無制限配布ライセンスつきのIBLite 2020 for macOS
- InterBase ToGo配布ライセンス(モバイル向け)
クラウドサポート
- 複数のAWSサービスをサポートし機能拡張を続けるAppercept提供のAWS SDK for Delph(有効なアップデートサブスクリプションでGetItパッケージマネージャから入手可能)
RAD Studio 11 Alexandriaの購入はDelphi 28周年記念キャンペーンで!
現在エンバカデロでは、Delphi 28周年を記念して、Delphi / RAD Studio / C++Builderを最大28% OFFでお求めいただける「Delphi 28周年記念キャンペーン」を実施しています。今「11 Alexandria」を購入すると、製品に含まれる年間アップデートサブスクリプション契約により、まもなくリリースされる11.3も入手できます。ぜひ、この機会をご活用ください。