Embarcaderoでは現在、RAD Studio 11 Alexandriaの新しいリリースに取り組んでおり、次のアップデートであるRAD Studio 11 Alexandria Release 2(または11.2)で注目すべき機能の一部について紹介いたします。
なお、このブログで紹介する内容はまだリリースされていない製品となりますので、あくまで予定であり、Embarcadero はこれらの機能がRAD Studio 11 Alexandria Release 2(または11.2)のGA(General Availability)で実装されるかどうかに関しては、一切コミットしておりませんので、どうかご留意ください。
Delphi iOS Simulatorのサポート
数年前になりますが、Delphiは、かつてiOS Simulatorをターゲットプラットフォームとしてサポートしており、Intel版の32-bit Mac、または(32-bitサポートを提供する)64-bit Mac上で動作していました。
しかしAppleが32-bitターゲットのiOS Simulatorを提供しなくなったとき、それ以降Embarcaderoでもこの古いiOS Simulatorのサポートをやめていました。
今年、Embarcaderoでは、iOS Simulatorのサポートを再び提供するために取り組んでおり、次のリリースでは新しいmacOS ARM 64ビットプラットフォーム、つまりM1およびM2 Apple Siliconチップで動作するiOS Simulatorの新しいターゲットプラットホームをDelphiに追加する予定です。
Delphiの開発者であれば、とてもカンタンです。この機能が提供された後は、FireMonkey のマルチデバイスプロジェクトのターゲットプラットフォームとして、新しい iOS Simulator プラットフォームを選択することができます。
DelphiでiOS Simulatorが再度サポートされることになれば、開発者はiOSデバイスを購入することなく、iOS Simulatorを使用して、Delphiアプリケーションを異なるAppleデバイスや複数のフォームファクタでテストおよびデバッグすることが可能になります。また複数のフォームファクタで動作するアプリケーションのスクリーンショットを提供する必要があるというApple Storeからの要求も満たすことができます。
iOS SimulatorでFireMonkeyアプリを動作させるには?
一般的には、新しいiOS Simulatorターゲットを選択し、アプリを再構築するだけで、ソースコードを変更する必要はありません。アプリをビルドしたら、PAServer を介して接続された ARM-64 Mac にデプロイし、iOS Simulator で利用可能な様々なiPhone/iPadのデバイスフォーマットを使用して実行することができます。
今後の展開
RAD Studioの次のリリースでは、他にも多くの機能が提供されます。そしてコンパイラからツールチェーン、ランタイムライブラリからIDEまで、製品のすべてのサブシステムにおいて非常に多くの品質向上が行われます。また今後数週間のうちに、さらに多くの情報を公開する予定です。どうかご期待ください。
最後に繰り返しになりますが、このブログで紹介している内容はあくまで予定であり、RAD Studio 11 Alexandria Release 2(または11.2)のGAで実装されるかどうかに関しては、確約するものではありませんので、どうかご留意ください。