Delphi / C++Builder Starter Edition が無償でご利用いただけるようになって、1年が経ちました。そこで無償提供開始1周年を記念して、2017年9月22日(金)に「Delphi / C++Builder Starter チュートリアルシリーズ スペシャル」というWebセミナーを開催いたしました。
今回のWebセミナーは放送時間1時間を3つのセッションに区切って放送いたしましたが、ライブセミナーということでオンタイムにご視聴頂けなかった方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、3限目 17:40 ~ 18:00 の20分間でお送りした「作成したアプリケーションが動かない!?その解決法を学ぶ」の一部を抜粋してご紹介いたします。他の記事へのリンクは、本記事の最後のほうに掲載しております。
Table of Contents
セミナー動画をオンデマンドで公開中
セミナーのビデオを公開しています。下記URLより視聴申し込みを行うと無料でご覧いただけます。
http://forms.embarcadero.com/starter-tutorial-webinar-special
3限目:「作成したアプリケーションが動かない!? その解決法を学ぶ」
3限目のQ&Aの内容は下記のとおりです。
- Starter ではコード編集時にシンタックスエラーが分からないのですが、何か良い方法はないでしょうか?- 実行してみると、思ったように動かないのを解決したい…
[Q] Starter ではコード編集時にシンタックスエラーが分からないのですが、何か良い方法はないでしょうか?
Delphiの上位エディションではコード編集時にシンタックスエラーを検知してくれます。しかし Starter Edition ではコンパイル時のコンパイルエラーとして検知することしかできません。
このような場合に「IDEの支援機能のうち、コード補完の機能をご利用頂くことで入力ミスを軽減出来る可能性がある」ということをご紹介しました。
コード補完機能はデフォルトでは . や -> などの識別子を入力するタイミングで動作し、入力可能な候補が補完リストとして表示されます。ここから選択決定すれば入力できますので、タイプミスを減らすことができます。また候補としてプロパティやメソッドが表示されることで、それらの情報を覚える助けにもなります。
ここでは C++Builder と Delphi のデフォルトのコード補完の動きをご紹介します。
なお、Delphi の場合は「コード補完の自動起動」を有効にしておくことで、より積極的なコード補完が行われますし、自動起動を設定しない場合でも ctrl + space を押せば、そのタイミングでコード補完をかけることができます。
C++Builderの場合はコード補完の自動起動はありませんが、Delphi 同様に ctrl + space でのコード補完は行えます。
Webセミナーではコード補完機能について、Professional 以上のエディションでご利用いただける機能もご案内いたしましたが、そちらの詳細はオンデマンド視聴でご確認ください。
なお、Delphi について申しますと、Delphi はコンパイルが高速なので、上記のような支援機能を使わずに、コンパイルエラーの有無を確認すればよい、というご意見もWebセミナー後に頂きました。入力の間違いを探すという目的ならば、たしかにコンパイルエラーのチェックでも良いのですが、コード補完のよいところは「このクラスにこんなメソッドあったかなー?」という位のうろ覚えの状態でも作業を進められたりしますので、支援機能を活用するか、それともコンパイルエラーで問題箇所を見つけるかは、目的や作業スタイルに合わせてお選び頂くのがよいでしょう。
[Q] 実行してみると、思ったように動かないのを解決したい…
コードのシンタックスエラーがなくなってコンパイルが通るようになっても、それですべてが解決するわけではなく、実装上の誤りによって動かないことはよくある話です。
そこで、ここでは、それをどのようにして見つけるか、という方法をご案内しました。
Webセミナーでは、そもそもの話として「見通しのよいコードにするために、処理を必要最小限の単位に区切って作りましょう」という話もご案内していますが、これについてはこの記事では割愛いたします。
さて、見通しがよいコードになっていてもバグが取れないことはよくある話です。そういう場合には当然ながらデバッガを使うわけですが、Delphi/C++Builder Starter と Professional 以上のエディションで、のデバッガの機能に差異がございます。
そこでビデオコンテンツではそれらの機能をご紹介しつつ、Starter Edition の機能の範囲でデバッグする作業を実際にライブでご覧いただきました。
まず、Starter Edition でご利用いただけるデバッガの機能は以下の通りとなります。これをどのように用いているかは基本的にはビデオコンテンツをご視聴ください。ビデオコンテンツでは説明の流れの都合上、以下の通りの順番ではご説明していないことに御注意ください。
- ブレークポイントの設定
- 設定済みブレークポイント一覧の確認
- ブレークポイントの条件付き発動(ブレーク条件の設定)
- ステップ実行、トレース実行の方法
- 変数の値をウォッチするための監視式の設定方法
- 呼び出し履歴(関数やプロシージャの呼び出し状況の確認)
- 設定したブレークポイントや監視式を保存する方法
なお、デバッガを用いたデバッグ作業の例として、Starter Tutorial シリーズでご紹介したことのある AnalogClock のアプリに意図的なバグ(秒針が1秒先に進んでしまう)を入れておき、それを実際に探すという流れを実演いたしました。
実際にどのようなバグが仕込まれていて、それをどのような流れでトレースしたかはここでは紹介しておりませんので、ご興味がある方はオンデマンド視聴をご視聴ください。
1限目、2限目の記事のご紹介
本記事は全3限構成の3限目の記事です。他の記事については以下のリンクからお読み頂けます。
- 1限目:「データ入力、保存、出力を学ぶ」
- 2限目:「操作性や見た目を変える技法を学ぶ」
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お申込みは2017年9月27日(水曜日)まで、Eショップ限定です。最終日の終了時刻はショップによって異なりますので、各ショップのご案内をご確認ください。
詳細につきましては下記のURLでご案内しています。
https://www.embarcadero.com/jp/radoffer