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Delphi 12の 12 × 12の新機能
RAD Studio 12には、C++Builder向けにいくつかの優れた改善点が含まれており、リリースウェビナーやブログなどのオンラインコンテンツでもその点をを強調しています。しかしながら、Delphi開発者にとっても素晴らしいリリースとなっております。Delphi 12.0で行われた12の改善点をそれぞれ12個の項目にまとめました。つまり、Delphi 12の12の改善点のリストではありません。12×12 = 144 個の改善点のリストに、ネイティブ Windows向けの 6 個の改善点を加えると、合計はなんと150個になります。このブログでは、Delphi サイドの改善点を強調したいため、C++Builder向けに行われた改善点はすべて除きます。(ただし、以下の紹介する項目は、実際にはDelphi/C++Builder両方で利用可能な機能です)
こちらのブログで、Delphi 12における3 x 12 VCLの機能強化について紹介いたしました。本ブログはDelphi 12の機能強化を紹介する第二回目で、今回はFireMonkey と Android プラットフォームのサポートにフォーカスを当てています。なお、FireMonkeyの機能改善は C++Builder 12 にも該当いたしますが、C++Builder 12はターゲットプラットフォームとしてmacOS、Android、iOSはサポートしていないため、これらのプラットホームに関する項目はDelphiのみを対象としています。
FireMonkeyのSkia
- Skia.pas のユニットでは、 Skia ライブラリへのダイレクトアクセスを提供
- 「Lottie」,「 Telegram Sticker」,「 Animated GIF」,「 Animated WebP」 フォーマットをサポートした FireMonkey向けの TSkAnimatedImage コンポーネント
- FireMonkey向けのTSkLabelコンポーネント
- FireMonkey向けのTSkPaintBoxコンポーネント
- FireMonkey向けのTSkAnimatedPaintBoxコンポーネント
- SVGを簡単に表示するireMonkey向けのTSkSvgコントロール
- Skia を使用したアプリのレンダリングを有効にする FMX.Skia.GlobalUseSkiaの設定
- Skia で Vulcanドライバの使用を有効にする FMX.Types.GlobalUseVulkanの設定
- エフェクトやフィルタが利用可能なSkiaシェーディング言語(SKSL)
- Windowsでのプリンタサポート
- AndroidとiOSでPDFへの印刷をサポート
- WebP画像形式のサポート
FMXのその他の新機能
- AndroidとiOS向けにFireMonkeyで分割画面をサポート
- TEditの新しいプロパティ(AutoSelectとCharCase)
- TEdit の[元に戻す]機能のサポート。 最近追加された TUndoManager は、TEdit と TMemo 間で共有
- iOS向けの仮想キーボードのリファクタリング
- TColumnクラスに新しいHeaderSettingsプロパティを追加
- FireMonkeyでTCanvasのグローバルロックの解除が可能
- TTouchデータ型に新しいフィールドを追加し、FMXマルチタッチのサポートを拡張
- 新しいTWinFormPositionerServiceは、FMXが画面のレイアウトと位置を管理するのに役立つ
- 新しい IFMXPlatformPropertiesService
- WindowsとmacOS向けの新しいユニバーサルTFontManager
- TStyledControlに新しいOnFreeStyleLookupイベントが追加
- FireMonkeyの新しいWindows 11 スタイル
Androidプラットフォーム
- Android ターゲット API レベル 33
- Android スコープド ストレージ モデルのサポート
- JManifest_permissionClass および JManifest_permission_groupClass クラスの更新
- IFMXExtendedClipboardService インターフェイス/プラットフォーム サービスを更新し、Android 13 で導入されたクリップボード エディタのオーバーレイに、機密コンテンツが表示されるのをアプリケーションが防止可能に
- Android 12以降で利用可能な新しいAndroidスプラッシュ画面の標準をサポート
- Android アダプティブ アイコンのサポート
- [プロジェクト|オプション…|アプリケーション|使用する権限]からのオプション ページを更新し、システム アプリケーションにのみ付与される権限を削除
- FireMonkey Android のアプリ内購入のサポートをアップグレードし、Google Play Billing ライブラリの最新バージョン(6.0.1)に対応
- IFMXCameraService および IFMXTakenImageService プラットフォーム サービスの Android プラットフォーム実装の改善
- TTakePhotoFromLibraryActionとTTakePhotoFromCameraActionが拡張され、新しいOnDidFailTakingイベント、新しいPickerPresentationプロパティを追加
- TMemoやTEditにおける位置カーソルの選択 Point を含むように改善
- Androidのテキスト入力コントロールにCaretPoint表示を追加
FireMonkey と Android プラットフォームに関する改善点のリストは以上となります。また別の機会に、第一回、第二回で取り上げたVCL、FireMonkey、Android以外のDelphi 12で行われた機能改善について紹介いたしますので、どうかお楽しみに!
RAD Studio 12 Athensの詳細については、以下のリンクをご確認してください。